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校長ブログ

桜のつぼみも日増しに膨らみ、陽光うららかなこの良き日に、初鹿野理事長先生を初めとする学園役員の先生方、同窓会・PTA役員の皆様方、並びに多数の保護者・ご家族の皆様方のご臨席を賜り、足立学園中学校第三十八回の卒業証書授与式を挙行できますことを、心より御礼申し上げます。

さて、只今卒業証書を授与いたしました175名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。今、次のステージに足を踏み出そうとしている皆さんの心の中には、この3年間の色々な思い出が去就していることと思います。
入学して間もなく行われた強歩大会、1年次の林間学校、2年次の鎌倉校外学習、3年次の修学旅行など、学業やクラブ活動だけではなく数々の経験を積み人間力を培ってきたことと思います。そうした力の大きさは時間がたつにつれて実感できると思います。

中学校卒業とは義務教育9年間の全課程を修了したことを意味し、同時にその証書は皆さんの努力の成果というべきものです。この3年間の皆さんの努力の成果はこれからの人生において、何物にも変えがたい人生の糧となることでしょう。そうした成果は決して自分一人で成し得るものではありません。15年間絶え間なく愛情を注ぎ続け、これからも注ぎ続けてくれるご両親・ご家族に、今日の卒業に際して、心より「ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えて下さい。

克己心という言葉があります。文字通り己に克つ心です。人の心の中には、何かを成し遂げたいという気持ちと、そのために必要な努力にブレーキをかけてしまう弱い気持ちが存在します。その弱い気持ちに打ち勝つために、克己心とか努力は嘘をつかない等の言葉で自分を励ましてきているのです。戦国武将の山中鹿之助は尼子家の家臣として、主家が毛利氏によって滅ばされてから、その再興を志として掲げ、その達成のために如何なる困難をも乗り越えていきました。何度も捕らえられては逃亡し、再起を図る。全知全能を駆使してトライアルアンドエラー(試行錯誤)を繰り返す。そんな彼の生き方を表す歌に「憂きことの、なほこの上に積もれかし、限りある身の力ためさん」というものがあります。要約すると、七難八苦を我に与えたまえ、それを克服することで自分は強くなれるということです。何とポジティブな考え方でしょうか。

人生には困難がつきものです。自分の志があり、その為にという思いがあれば、乗り越えることができるのではないでしょうか。つまり、「志を立てて、以って万事の源と為す」ということです。これは明治維新の原動力となった志士達を育てた吉田松陰の言葉です。皆さんにも「夢なき者に成功なし」とお伝えしていると思います。戦国時代も幕末も日本が大きく変わる時です。そうした時に時代を大きく変える舵を取る人達は皆、世のため人のためにという、大きな志を持ち、その達成のために全力を尽くして努力したのです。
今、AIの台頭により、世の中は大きく変わろうとしています。変化に振り回されるのではなく、この変化に乗じて自分の活路を切り開いていこうとするポジティブな考え方ができる時代でもある訳です。皆さんの能力は無限大です。どのような困難が立ちはだかろうとも、それを自分のスキルアップの為とポジティブにとらえ、失敗を恐れずに果敢に挑戦していって下さい。足立学園中学校の卒業生として、胸を張り、誇りをもって突き進む姿が、後輩たちの「道しるべ」になると確信しています。

皆さんの大半は足立学園高等学校に進学するわけですが、本校は今年、創立90周年を迎えます。その節目の年に入学する生徒として、やればできるという自信、自分は尊い存在であるという自尊心、これだけのことをやったんだという自負心、自分は認められるべき存在であるという自己肯定感を備え、誇りをもって歩んで行ってください。

保護者の皆様方、ご子息のご卒業を心よりお祝い申し上げます。皆様方にはこの3年間、本校の教育活動にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。

結びとなりますがもう一度、

「夢なき者に成功なし、志を立てて挑戦せよ 足立健児よ」

とエールを送り、卒業生の未来に幸多からんことを祈念申し上げ、式辞とさせていただきます。

平成31年3月22日

足立学園中学校
校長 井上 実

春とはいえ、冷え込む日も少なくありませんが、日増しに暖かい日差しを感じられるようになりました。この早春の良き日に、初鹿野理事長を初めとする学園役員の先生方、寺内前校長、同窓会・PTA役員の皆様方、並びに多数の保護者・ご家族の皆様方のご臨席を賜り、足立学園高等学校第71回の卒業証書授与式を挙行できますことを、心より御礼申し上げます。

さて、ただ今卒業証書を授与いたしました364名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。今、新しい世界に足を踏み出そうと皆さんの心の中には、この3年間の色々な思い出が去就していることと思います。
1年次の西湖一周マラソン、2年次の修学旅行、3年次の体育祭での団結の強さなど、学業やクラブ活動だけではなく数々の経験を積み人間力を培ってきたことと思います。そうした力の大きさは時間がたつにつれて実感できると思います。

「卒業」とは足立学園という学び舎で、皆さんが何を学び、どのような人格に成長していったのかを次のステージにおいて示していくことを意味します。また、学校にとっては、その教育を通して、いかなる人材を育成し社会に輩出したのかという責任が問われることでもあります。
私は日頃より皆さんに「夢なき者に成功なし」と吉田松陰の言葉を借りて伝えています。この場合の「夢」とは単に自分の幸せのみを求める夢ではありません。例え小さな事であろうとも、世のため人のためにという思いを持ち、その夢の達成のために自分の人生をかける覚悟をもった夢、すなわち「志」の事なのです。
「志を立てて、以って万事の源と為す」というように、志を立てることができれば、おのずと何を成すべきかが分かってきます。シンギュラリティ時代に人間としての真の生きがいとは何か。人間ならではの活躍とはいかなるものかを探究するために、志をたてて困難や試練に対し果敢に挑戦していってほしいと願っています。

また、「卒業」とは、皆さんに生涯の友人をもたらすことを忘れないで下さい。本日この瞬間より、皆さんは足立学園同窓会の一員として、生涯の友として生きていくことになります。いかなる試練や困難に出会っても、その苦しみを分かち合い、勇気と希望を与えてくれる友がいるのです。互いに尊敬しあい、助け合い太くて長い絆を構築していってください。
本校は今年、創立90周年を迎えます。3万有余名の卒業生の一員として、自信、自尊心、自負心、自己肯定感をもって堅実にさらなる成長を目指し歩んで行ってください。

最後に保護者の皆様方、ご子息のご卒業を心よりお祝い申し上げます。皆様方にはこの三年間、本校の教育活動にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。

最後にもう一度、

「夢なき者に成功なし、志を立てて挑戦せよ 足立健児よ」

とエールを送り式辞とさせていただきます。

平成31年3月2日

足立学園高等学校
校長 井上 実

2019.01.01

新年を迎えて

新年、明けましておめでとうございます。本年が皆様方にとって、良い年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

いよいよ本格的な大学入試の時期となってまいりました。本校の3年生も日頃の努力を精一杯発揮して、頑張っています。自信(やればできる)・自尊心(自分は尊い)・自負心(これだけのことをやったんだ)・自己肯定感(自分は世の中に必要なんだ)をもって挑戦して下さい。

本校は「質実剛健・有為敢闘」の建学の精神のもと、昭和4年に開校され今年で創立90周年を迎えます。次のステージへのスタートとして、伝統を堅持し継続する力を重視しながら、目まぐるしく変化する時代に適応し果敢に挑戦する力を発揮していかなければなりません。

AIが台頭する近未来に、人間としての真の生きがいとは何か、人間ならではの活躍とはどのような事なのかが問われています。私は日頃より生徒達に「夢なき者に成功なし」という言葉を発しています。しかし、ここで言う「夢」とは自分本位の個人の幸せを指すものではありません。その夢のために自分の人生を使い切る覚悟を持った夢、すなわち「志」のことなのです。無医村の人々のために医者になって貢献したいというような、例え小さな事でも、世のため人のために自分に何が出来るのかを徹底的に考え、その達成のために自分を磨き切ることができるような教育をしていかなければなりません。そのような有為な青年はどのように育てれば生まれ出るのでしょうか。今、教育は驚異的なスピードで変化しています。最も優れた人材育成法は「育てるのではなく、自ら育つ人をつくる」ことにあります。まさに「教育」から「共育」へと考え方を変えて挑戦していかなければなりません。90周年を迎える本年に、しっかりとした第一歩を踏み出していきたいと思っています。本校の教育目標である「自ら学び・心ゆたかに・たくましく」実践するために。

志を立てて以って万事の源と為す

校長 井上 実

2018.04.12

生徒第一主義

この度、第16代の校長を拝命いたしました。微力ながら前校長の手掛けられた改革をより一層推進し、生徒の成長を第一に考え、職責を果たしてまいる所存でおります。

「山は樹を以て茂り、国は人を以て盛なり」という言葉があります。山に樹が茂るように国は人で栄えるという意味です。どんなに広大な国土を有する国でも、そこに生活する人々が幸せでなければ良い国とは言えません。つまり、国とは人がつくるものであり人そのものであるということになります。国を学校に置き換えてみると、学校とはまさに生徒そのものということになります。生徒が充実感、自己肯定感をもち、生き生きと生活できる学校にしていきたいと思っています。その為に私たち教職員一同は、主体である生徒達の夢を叶えるべく全力でバックアップしなければなりません。

生徒達には、始業式で「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に成功なし、故に夢なき者に成功なし」という言葉をかりて、夢や理想をしっかりともち、それに向かって計画的に努力していこうと話しました。本校の生徒達は、そうした力を持っていると確信しています。

私の掲げる生徒第一主義とは、何でも生徒の好き勝手にするという意味ではありません。生徒の夢を叶えるために、徹底的にサポートするという意味です。面倒見の良さとは「何から何まで面倒みる」ということではなく、生徒が「自分で成すべきことを自分で出来るように最後まで諦めずに、とことん指導する」ということです。今後、熱い気持ちの教員集団を形成し、束になって「生徒たちの夢を叶える」ために全力で取り組んでまいります。

                         井上 実

3月3日は高校卒業式、341名の生徒が巣立って行きました。私は卒業していく生徒に式辞として故事成語「人間万事塞翁が馬」の話を取り上げてみました。この故事成語については、私が40数年前受験勉強していた頃の記憶が蘇ってきます。当時の私には資料集を読んでもなるほどという実感が湧いてきませんでした。
しかし今になってこの言葉の重みを理解できるようになりました。人生には常に山あり谷ありで、必ずピンチはめぐってきます。その時にどう生きようとするかでその後の人生は決まってきます。いかなるピンチの時でも最善の方法は必ずあるはずです。ピンチこそチャンスです。そのことを示してくれたのが平昌オリンピックだったように思います。式辞では羽生結弦選手や高木美帆選手、小平奈緒選手の名前を挙げましたが、本当は女子カーリングの選手たちも称賛してあげたかったのです。
流氷の流れ着く北見市で育った彼女たちは、決して充分な練習環境ではなかったと思います。それでもくじけずに頑張りぬいた姿は、銅メダルをかけた3位決定戦に現れていたように思います。仲間とのコミュニケーションを大事にする彼女たちの競技姿勢。「そだねー」の言葉が競技場に響きます。銅メダルを決めた時の試合は「運が良かった」という人もいます。しかし私にはそう思えないのです。
日本チームは第1エンドからブロックを置き、その陰に自分のストーンを置きます。基本に忠実に競技を進めますが、イギリスチームはこの日本チームのストーンをことごとくはじいていきます。一進一退の攻防が続き、迎えた第10エンド。ハウスの中にはNO.1ストーンがイギリス、NO.2ストーンが日本。このままいけば第11エンドに突入。イギリスに負けはありません。ところがイギリスは「勝ち」を急いでしまいました。ほんの僅かだけ方向とスピードが狂いました。その結果イギリスチームが投げたストーンは自分のNO.1ストーンをはじきだし、日本のストーンには回転を与えて、NO.1ストーンにしてしまいました。我慢に我慢を重ねて、勝ち急いだ相手にミスを呼びこませたのです。この劇的な瞬間に私は思わず叫んでしまいました。見事でした。
振り返れば人生にはこのようなドラマがつきものです。「人間万事塞翁が馬」という故事成語は、その瞬間だけ見るならば辛い悲しい出来事も、次にそれがどう展開していくのかはわかりません。最後まであきらめないことが何よりも大事なことだろうと思います。
卒業生の皆さんにどこまで伝わったかはわかりませんが、心に刻んでいただければありがたいです。