日増しに温かさが増し、春の日差しを体に感じる今日の佳き日に、初鹿野理事長先生を始め、学園役員の先生方、父母の会会長様、同窓会会長様、多数の保護者様およびご家族の皆様方のご臨席を賜り、このように盛大に入学式を挙行することができましたことを、心より感謝申し上げます。
ただ今入学を許可されました339名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。これから始まる足立学園高校での生活に、期待と希望を胸にして本日を迎えたことと思います。これからの足立学園高校での生活は、皆さんの一生にとって、かけがえのないものになることでしょう。私たち、教職員一同、皆さんの入学を心より歓迎し、皆さんの成長をお手伝いしてまいります。
皆さんは、中学までの義務教育を終えて、今日から晴れて高校生となります。高校は義務教育ではありません。高校に進学するもしないも選択できます。その中で進学することを選んで一生懸命努力し、見事にその成果をあげて本日を迎えました。その努力に対して、心より「入学、おめでとう」と言わせていただきます。
さて、新入生の皆さんは、今どのような気持ちで足立学園高校の入り口の第一歩を迎えているでしょうか。
「勉強を頑張ろう」とか「部活を頑張ろう」など、人それぞれの思いを胸にしていることと思います。1日のはじめ、月のはじめ、年のはじめ、という人が生きてゆく中にある節目は、考えや思いを新たにし、変えることができるものです。とりわけ学校の入学という節目は大きく、自分を変えることができるチャンスの日です。一人一人がより大きく成長すべく、強い決意を抱いてこれからの学園生活を送ってください。
また、自分の歩んできた道を振り返ってみてください。うまくいくことばかりではなく、困難などの様々なことが起こり、いろんな経験をしてきていると思いますが、今日この日を迎えることができきたのは、常にご両親やご家族の方が傍にいてくれたことを忘れてはいけません。そしてこれからも、ご両親やご家族の方は、皆さんのことをサポートしてくれる存在となりますので、最大限の感謝の気持ちを持ってください。感謝の気持ちを持つことは、自分の心を育て、考え方や行動が変わり、他者からも感謝されるように導いてくれます。そして、未来に目を向け、自分の目標・決意に向かって、一歩一歩着実に歩んで行くことが大切です。入学を機に、さらに一歩成長した考えを持てるようになってほしいと願っています。
足立学園では、校訓「質実剛健 有為敢闘」の下、「自ら学び 心ゆたかに たくましく」を教育目標に掲げ、日々の教育活動に取り組んでいます。この教育目標は、生徒自身が自分で考え行動し、人として成長するという事です。新入生の皆さん自身が成長していくために必要なことは、夢を持つことだと思います。それも、自分一人が幸せになるための夢ではなく、世のため人のためになる夢を持つことです。それが「志」のことなのです。
本校では、日頃から生徒に「志(ゆめ)なき者に成功なし」という言葉を発しています。志(ゆめ)の無い者は、自分の進むべき道の先が見つかりません。結果として成功できないという事です。皆さんも、まずは大きな志を持ち、それを実現させるために、最大限の努力をしてください。
そのためには、いろんなことに興味を持ち、多くの経験を積み、失敗を恐れず挑戦することが大事です。事を成し遂げようとする中には、失敗や心が萎えてしまうこともあるでしょう。その時に逃げてしまうようでは「志」は大成できません。そこへ至るまでの道のりを振り返り、考え修復して、次への一歩を踏み出し、挑戦し続けることで「志」は実現するのです。
私の座右の銘は「継続は力なり」です。この言葉は、どんなことでも継続し続けていけば、やがてそれは大きな力になるという事です。
皆さんが素晴らしい「志」を立てて実現させようという強い意志を持ち、努力し続ければ、必ず成功へと進んでゆくはずです。皆さんにはそれができるパワーがあります。そのパワーを最大限生かして成長していってください。
保護者の皆さん、本日はお忙しい中、入学式にご参加いただきありがとうございます。
ご子息と一緒に、今日このハレの日を迎えるまでの皆様のご苦労に対し、教職員一同心より敬意を表し、お祝い申し上げます。
また、本日より私達教職員一同は、ご子息の成長に全力をあげてサポートしてまいります。教育には、ご家庭と学校が協力してご子息の成長を果たしていくことが大切であると考えておりますので、ご家庭にあっては、本校の教育方針にご理解をいただき、ご協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
結びとなりますが、本日入学した新入生の皆さん全員が、これからの足立学園高校での生活の中で「志」を立て失敗を恐れず「挑戦」し続け、人として立派に、そして大きく成長していく今後の健闘を祈って式辞といたします。
令和7年4月8日
足立学園高等学校
校長 瀬尾匡範