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校長ブログ

新年度が始まって2ヶ月が経ちました。本学園では前期中間考査が終わりました。すでに中学のオープンキャンパスや高校説明会も実施していますが、今年は大学入試改革に合わせた授業改革等をどう進めていくのか、どのような人材を育てていくのかが大きく問われてくることになると思います。

本学園は文理科を設置して30年が過ぎました。この30年間を振り返るとき、その果たしてきた役割の大きさとともに、時代のニーズにマッチしているか否かも検討してきました。その結果、30年度からは普通科だけにして、探究・文理・総合の3つのコースを設置することにしました。本学園は入学時の学力はそれほどでなくても卒業時には優秀な成績で卒業していく生徒が少なくありません。そうした生徒達には学科で分けるよりコース制の方がチャンスを広げていくことと思います。

主体的に学ぶ姿勢、学んだ知識を活用してさらに調べ学習や協働学習に取り組み、論理的に自分の考えをまとめあげる力、そして発表できる力を育んでいきたいと思います。さらには留学等も活用しながら幅広い教養と国際的な視野に立てる人材の育成に努めていきます。こうして本学園がこれまで追い続けてきた生徒像は、知性も感性も備えた「品格あるたくましい男子の育成」として成長していきます。

本学園創立時の初代理事長は、東京大学医学部を卒業された地元の開業医で、上杉米沢藩の側医を務めた医家七代目に当たる方でした。初代校長は地元在住で東京大学法学部を卒業され大審院長(現最高裁判所長官)を務められた方でした。私たちは学園創立期のお二人の高き志に思いを馳せながら、学校改革を進めていきます。

幸い昨年まで中学2年・3年でICT教育に取り組みながら学園全体で授業改革に取り組んできた実績を私たちは持っています。今年は高校1年生の教室・特別教室で電子黒板を設置し、改革はさらに進んでいくことになります。学校行事でも改革を進めています。高校1年で、中入生は喜多方市で農作業・農泊体験、高入生は震災講話と芋煮を含む飯盒炊爨、五色沼のトレッキングで仲間づくり。肌で感じたこと、その後の調べ学習でわかったことを合わせて小論文にまとめ上げ、発表の場を設けます。カリキュラム検討も大詰めの段階で、予定している「探究総合」の授業もプロジェクトチームを立ち上げ、京都・富山・福島の高校を視察に行きます。

ゴールデン・ウィークも終わり本格的な五月晴れの続く気候になりました。今回は中学強歩大会と高校1年校外授業についてお知らせしようと思い、発信が遅れてしまいました。

4月30日には中学全体で恒例の強歩大会で、葛西臨海公園まで往復の30㎞を歩きました。今回で強歩大会は25年目を迎えましたが、生徒実行委員長のあいさつの中にあった「みんな3時半にかえって来よう」という檄に後押しされたのか、最終の生徒でも予定より1時間早く到着しました。生徒たちに声をかけてみると、とても元気でさわやかな笑顔が返ってきました。先生方もとってもすがすがしい笑顔をしてました。そのさわやかな笑顔こそが「今年の強歩大会は例年以上に大成功」ということを物語っているだろうと思います。

5月1・2日は高校1年の校外授業で、福島県に行ってきました。中入生は喜多方市でグリーンツーリズムの協力を得て農作業・農泊体験、高入生は休暇村裏磐梯に宿泊し、震災講話と飯盒炊爨、五色沼のトレッキングを実施しました。中入生が開村式を行う押切川体育館では福島民友新聞社の取材を受けました。

一方裏磐梯はまだまだ道路の脇に雪が残り、例年より寒くて飯盒炊爨に取り組む水はさぞや冷たかったろうと思われます。生徒たちはそれぞれの班に分かれて飯盒炊爨に取り組んでいましたが、全ての炊事場を見学したところで私は喜多方市に戻りました。その後の飯盒炊爨の取り組みは大変時間がかかってしまったようで、来年度に向けては改善すべきところがあったようです。翌日は好天に恵まれ、ガイドさんの説明もあって五色沼の美しさが眩しいくらいの景色だったと聞いています。

喜多方は少々涼しい風に吹かれ、遠くに雪を被った山々を眺めながら、朝から農家を回り、生徒たちの農作業の様子を見るとともに各農家に挨拶をして歩きました。生徒の反応はどうであったか心配でしたが、だいぶ大事に扱っていただいたようで、うれしそうな顔が目立ちました。「てきぱきとやってくれるので本当に助かりました」という声をあちこちからいただきました。私は、日本の農業が抱えている課題もしっかり話して欲しかったんですけど…、と農家の方に声かけてみたら、「俺は元農業高校の校長だったんだよ。そんな話はしっかりしてあるから大丈夫」と言われ、安心しました。

生徒達からどんな作文が出てくるのか楽しみです。

29高1校外授業②

 

29年度は中学455名、高校1010名でスタートしました。始業式・入学式も終わり、いよいよ新入生はオリエンテーション、在校生は授業が開始されました。

高校1年生及び特別教室のWi-Fi環境整備と、電子黒板の設置が連休明けにも完了します。これにより、28年度は中学2年・3年に留まっていたICT機器利用の教育活動がさらに広がります。各先生方もそのための準備を進めていますし、学園全体の授業改革と併せて各教科の交流と研修をすすめていきます。

学校行事はこれまでスポーツ中心の傾向が強かったですが、アクティブ・ラーニングの精神に合わせて、改革を進めていきます。高校1年で行われる校外授業では、中入生が喜多方で農作業に取り組み、農泊を通じて日本の農業の抱える課題や農業のやりがい等について直接体験学習をします。高入生は震災学習、五色沼トレッキング、飯盒炊爨とカレーに加えて芋煮にチャレンジしながら、クラスづくり・仲間づくりにしっかり取り組みます。体験し、自分の役割を果たすことや考えをまとめることにより、今まで以上にしっかりとした学力が身につきます。これは教室の中ではできない貴重な学習です。

私は昨年、創立者である堀内亮一先生のルーツを訪ねて米沢市の上杉博物館を訪れましたが、その帰路に現地の視察に行き、高入生が宿泊する施設や喜多方市グリーンツーリズムの方々にも会ってきました。今年は本番ですので当然ながら私も参加します。私達が出かけることにより、風評被害で悩む現地の人達の励ましに少しでもなればと願っています。

高校2年生の3月には修学旅行があります。4泊5日ですが、沖縄・北海道の2方面から自分の好きな方を選んで仮担任・仮クラスを決めて取り組みます。これまで北海道はスキーで3日間とりましたのでどうしてもスキー中心になってしまいましたが、これを短縮して、これからは函館まで足を延ばして自主研修に取り組めるようにし、帰りは北海道新幹線で帰ってきます。沖縄もマリンスポーツの種目を1つ削って、平和学習の時間や沖縄の文化を学ぶ時間に割いて行きたいと考えています。

これらの取り組みはすでに始まっていて、生徒の事前学習がもっと生かされて、体験を通じて生きた学習が身についてくれることを願っています。

30年度に向けては文理科と普通科の統合と普通科の新しい3つのコース制をはじめ、学校改革をすすめ、生徒の学力をしっかりと付けていこうと準備を進めています。

今年度初めて、中学2年生・3年生を対象に、性教育講演会を実施しました。講師はさら助産院院長の直井亜紀先生。当日は全員に紙でできた小さなピンクのハートと米粒を小さなビニールの袋に入れて配布されました。直井先生が「命が始まった瞬間の大きさはどのくらいだと思う?」と聞かれて「米粒の大きさ」と答えてしまいますが、実はピンクのハートの真ん中に針の穴が開いていて、「これが最初の大きさ」と目安を示してくれました。また、直井先生の「私たちが生まれてきたとき、笑顔で喜んでくれた家族が絶対にいた」という言葉、出産の動画、なかなか子どもに恵まれなかった夫婦が子どもを授かったときの感想等々、生徒に与える影響は大きかったと思います。講演を聞いた生徒たちの感想が以下の通りです。

「とてもいい経験になった。親のすごさがわかった。反抗するのはあまりよくないと思った。気を付けたい。」、「自分の命などは小学校や保健の授業で学んでいたけど、それ以上の深い内容の話をしてもらい、改めて命を大切にしたいと思った。自分が生きるなかでいろいろな人と関わっていくのでその1人1人のことを大事にしたいと思った。そして自分を育ててくれた親に改めて感謝できた。」、「今までは生きていることは当たり前なんだと思っていたけれど、今日のいのちの授業を聞いて、お母さんが一生懸命に育ててくれているお陰でこうして元気よく生きてられるのだなと思った。与えてくれた命を精一杯大切にして、それをつなげていくという機会があるならば、その子を大切に、大切に育てて、命の大切さを教えていきたい。今日は命の尊さをよく知れた講演だった。」

生徒は改めて親への感謝の気持ちを持てたようです。また、他人とのかかわり方や自分の生き方を考え直している生徒も見受けられました。さらにこんな感想もありました。

「僕にはものすごい昔から母親がいません。顔、年齢、全てがわかりません。でも、僕がお腹にいる時にこういうことを言ってたんだな-というのが想像できたので良かったです。」直井先生は、「お母さんはきっとお腹の赤ちゃんに向かって『お母さんだよ。元気に生まれてきてね。たのしみにしてるよ。大好きだよ。』などと声掛けしていると思います。」と話されましたが、それが心に残ったのだと思います。さらには「昔はときどき死にたいと思ってしまうことがありましたが、今日のビデオを見てそういう考えをやめようと思いました。」

私はこれらの感想を読みながら涙があふれてきました。生徒たちは私の想像以上にいろいろなことを受け止めてくれています。

明日から中学入試がスタートします。受験生の皆さんは体調万全でしょうか。114日に本校で行われた入試体験会の時に、手洗い、うがいの仕方についてお話しさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?「たかが…」と思わないでください。健康管理は大事です。

本校では昨年度からインフルエンザ集団予防接種を実施しています。もちろん希望者対象ですが、本校生徒の約半数が摂取しています。今年は特に2年目ということもあって、だいぶ健康管理の意識も定着してきたように思います。今シーズンの罹患者数を学年単位で見れば、中学では1年が最高で5学級中8人(12/3)、高校では1年が最高で10学級中12人(1/301月中の1日平均罹患者数は中学が1学級当たり0.2人、高校が1学級当たり0.4人でした。

2月の行事は中学入試、高校入試、中学では実力テストやマラソン大会があります。マラソン大会は1年生が5㎞、2年生が7㎞、3年生が9㎞です。一生懸命走ってどこまで頑張れるか挑戦してもらえればと思います。高校では2年生で河合塾マーク模試が行われます。

特に今年は中学2年生、3年生対象に、新しく助産師の方をお招きして命の尊さを教える講演会を企画しました。演題は「いのちと性の授業」、講師はさら助産院院長である直井亜紀先生です。講演内容についての紹介文には、「今回の講演会は、性についての知識教育ではなく、一人の例外もない普遍的な命の話です。家族愛や、いじめ予防、自殺防止、薬物防止などを含めたライフスキル教育プログラムです。授業を通して、産み生まれる力を再認識することで、自尊感情を育み、健全な精神を促します。」とあります。この講演を機に、命の尊さや自分というかけがえのない存在を大事にすることを心に刻んでもらえればと願っています。

本校の高校3年生も受験真っただ中ですね。最後の一瞬まであきらめないで頑張ってください。勝利の女神は必ず君に微笑んでくれます。