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校長ブログ

2018.04.12

生徒第一主義

この度、第16代の校長を拝命いたしました。微力ながら前校長の手掛けられた改革をより一層推進し、生徒の成長を第一に考え、職責を果たしてまいる所存でおります。

「山は樹を以て茂り、国は人を以て盛なり」という言葉があります。山に樹が茂るように国は人で栄えるという意味です。どんなに広大な国土を有する国でも、そこに生活する人々が幸せでなければ良い国とは言えません。つまり、国とは人がつくるものであり人そのものであるということになります。国を学校に置き換えてみると、学校とはまさに生徒そのものということになります。生徒が充実感、自己肯定感をもち、生き生きと生活できる学校にしていきたいと思っています。その為に私たち教職員一同は、主体である生徒達の夢を叶えるべく全力でバックアップしなければなりません。

生徒達には、始業式で「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に成功なし、故に夢なき者に成功なし」という言葉をかりて、夢や理想をしっかりともち、それに向かって計画的に努力していこうと話しました。本校の生徒達は、そうした力を持っていると確信しています。

私の掲げる生徒第一主義とは、何でも生徒の好き勝手にするという意味ではありません。生徒の夢を叶えるために、徹底的にサポートするという意味です。面倒見の良さとは「何から何まで面倒みる」ということではなく、生徒が「自分で成すべきことを自分で出来るように最後まで諦めずに、とことん指導する」ということです。今後、熱い気持ちの教員集団を形成し、束になって「生徒たちの夢を叶える」ために全力で取り組んでまいります。

                         井上 実

3月3日は高校卒業式、341名の生徒が巣立って行きました。私は卒業していく生徒に式辞として故事成語「人間万事塞翁が馬」の話を取り上げてみました。この故事成語については、私が40数年前受験勉強していた頃の記憶が蘇ってきます。当時の私には資料集を読んでもなるほどという実感が湧いてきませんでした。
しかし今になってこの言葉の重みを理解できるようになりました。人生には常に山あり谷ありで、必ずピンチはめぐってきます。その時にどう生きようとするかでその後の人生は決まってきます。いかなるピンチの時でも最善の方法は必ずあるはずです。ピンチこそチャンスです。そのことを示してくれたのが平昌オリンピックだったように思います。式辞では羽生結弦選手や高木美帆選手、小平奈緒選手の名前を挙げましたが、本当は女子カーリングの選手たちも称賛してあげたかったのです。
流氷の流れ着く北見市で育った彼女たちは、決して充分な練習環境ではなかったと思います。それでもくじけずに頑張りぬいた姿は、銅メダルをかけた3位決定戦に現れていたように思います。仲間とのコミュニケーションを大事にする彼女たちの競技姿勢。「そだねー」の言葉が競技場に響きます。銅メダルを決めた時の試合は「運が良かった」という人もいます。しかし私にはそう思えないのです。
日本チームは第1エンドからブロックを置き、その陰に自分のストーンを置きます。基本に忠実に競技を進めますが、イギリスチームはこの日本チームのストーンをことごとくはじいていきます。一進一退の攻防が続き、迎えた第10エンド。ハウスの中にはNO.1ストーンがイギリス、NO.2ストーンが日本。このままいけば第11エンドに突入。イギリスに負けはありません。ところがイギリスは「勝ち」を急いでしまいました。ほんの僅かだけ方向とスピードが狂いました。その結果イギリスチームが投げたストーンは自分のNO.1ストーンをはじきだし、日本のストーンには回転を与えて、NO.1ストーンにしてしまいました。我慢に我慢を重ねて、勝ち急いだ相手にミスを呼びこませたのです。この劇的な瞬間に私は思わず叫んでしまいました。見事でした。
振り返れば人生にはこのようなドラマがつきものです。「人間万事塞翁が馬」という故事成語は、その瞬間だけ見るならば辛い悲しい出来事も、次にそれがどう展開していくのかはわかりません。最後まであきらめないことが何よりも大事なことだろうと思います。
卒業生の皆さんにどこまで伝わったかはわかりませんが、心に刻んでいただければありがたいです。

月日の経つのは早いもので、もう立春になりました。水仙は12月に初めて芽を出したと思ったら、すでに10㎝~15㎝の丈になっています。蕗の薹も日当たりが良ければ蕾を大きく膨らませてくる頃でしょうか。

先週は思いもかけない人が訪ねてきました。私が校長1年目の時に卒業した卒業生です。高校3年の秋から体調不良が続き、精神的にもまいってしまい、登校することができずにいました。3年間学校に真面目に通ったものの、最後になって卒業が危ぶまれた生徒でした。最終的には卒業を認定しましたが、その後の報告にお母様と一緒に来校されました。卒業後、ギターづくりを習いに専門学校に通いながら、途中でアメリカに行き、著名なアーティストとの意見交換などもしたそうです。そして、体調不良を何とかしようと医者を捜し歩き、やっと原因が脳神経細胞シナプスに充分な栄養素が届いていなかったことによると分かり、今ではすっかり良くなった話も聞きました。そこまでよく立ち直ったという驚き以上に、探究力のすごさを感じました。それは私たちがこれから養おうとしている「生き抜く力」そのものでした。就職も決まり、2月からは会社に勤務することになったことや、明日は高校時代の友達と会うということも聞き、お母様も本当に嬉しそうでした。私もこの卒業生に関われたことを嬉しく思ったものです。これからも元気で活躍してくれることを祈っています。

さて、学校は先週中学入試も終わって、今週は土曜日から高校入試が始まります。本校を受験する生徒諸君は体調を壊さないよう注意して、万全の態勢で入試を迎えてください。また、本校の高校3年生も受験本番に突入したことかと思います。最も良いコンディションで第一志望校の受験に臨む…これも実力のうちです。40年以上前の私の経験で言うならば、試験当日早朝に、もう一度確認しておこうと思った部分が出題されて、満点に近い点数を取れた科目がありました。おかげで数学の失敗を補えたのが合格につながったと思っています。大事なことは、最後の一瞬まであきらめないこと、できない問題はみんなもきっとできないのです。焦ることはありません。できるものを確実に点数につなげることです。健闘を祈っています。

2018.01.01

新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。昨年は本校の教育にご理解・ご協力をいただき、誠にありがとうございました。

さて、平成30年を迎えましたが、今年は本校にとって大きな節目の年になります。新しくできる普通科のコース制は、昨年9月21日に東京都より認可をいただき、正式にスタートします。これまでの文理科は文理コースに、普通科は総合コースに移行します。そして新たに探究コースを設置します。この探究コースでは思考力・判断力・表現力をつけることはもとより、自ら課題を設定し、情報の収集・分析、協働学習により自分の考えを発表できる力を養っていきます。そのために「総合的な探究の時間」(探究総合)を週2時間設けました。また、グローバル社会で活躍する人の育成を目指して、30年度からは英会話週2時間を設けています。希望者対象にカナダのトロントから北東へ約100㎞離れたピーターボロでホームステイを実施します。事前学習も16時間用意しています。

この探究総合の時間は文理コース・総合コースでも週1時間設けています。本校の探究総合の授業内容は、「課題探究」と「進路探究」の2つを柱として考えています。探究コースは「課題探究」が中心で、文理コース・総合コースは「進路探究」を中心に取り組みます。英会話も受講できるようになっていますし、カナダへの留学も可能です。

高校の学習指導要領の改訂は今年3月にも発表されますが、私たちはその改革を数年先取していきたいと思っています。これまでの進学実績を上げていくためにも新しい改革を進めていきます。さらに大学卒業後、社会が大きく変化していくことは充分予想されますので、その変化に対応できる人を育てていきたいと思います。

これまでタブレットや電子黒板が充分使いきれなかった先生方もいましたが、12月からすでに3回基礎研修を行っています。初回は50人を超える先生方が参加して、とても活気ある研修会になりました。今月からは中級講座も準備され、さらに研修を進めていこうと取り組んでいます。

足立学園はこれまで培ってきた「先生と生徒の距離の近い学校」という校風は大事にしながら、大きな一歩を歩んでいきます。

11月は中学3年の修学旅行に行ってきました。今年は特別な団体拝観・鑑賞は行わず、3日目の茶道体験の他には、2日目午後に伝統工芸等を体験学習しました。組紐、京扇子、西陣織、真田紐、京友禅、八ッ橋、念珠等の中から班ごとに選んで学ばせていただきました。因みに私は真田紐に参加し、手織り体験とブレスレットづくりに取り組みました。骨董品等の箱を縛るのに良く使われていますが、その結び方の一つひとつにもそれぞれ考え方があり、奥の深さを感じました。

11月22日には来年度から始まる探究総合の研究授業を、探究コース・文理コース・総合コースを想定して取り組みました。当日は本校理事長や評議員、潤徳女子高校の先生方にご参加いただき誠にありがとうございました。研究授業はタブレット・電子黒板を駆使しながら、調べたことに基づいてグループ討議をし、発表に進んでいきました。私は主にC・D組の授業に参加しましたが、授業の進行にハラハラドキドキでした。授業者はもっとしんどい思いをしていたことと思います。それでも生徒たちは真剣に取り組み、しっかり自分の意見をまとめて発表しており、心を打たれました。当日他の生徒は帰れるのに、残って協力していただいた文理科1年A~D組の生徒諸君には本当に感謝しています。ありがとうございました。この経験は学校にとっても生徒にとってもきっと将来の大きな記念碑になることと思います。終了後の協議会では積極的な多数の意見が出され、意外に先生方のハードルが高いことにびっくりしました。授業者の3人の先生方、授業に参加されたすべての先生に感謝申し上げるとともに研究授業は所期の目標を達成できたことを喜びたいと思います。

11月13日には生徒集会を行い、福島県知事から感謝状とだるまをいただいたことを報告しました。今年5月に、中入生は喜多方市で農泊体験、高入生は震災講話や裏磐梯で飯盒炊爨と五色沼のトレッキングに取り組みましたが、そのお礼の感謝状です。生徒集会で現物を見せて報告したところ、生徒から拍手が沸き起こりました。私たちの取り組みが福島の皆さんの激励になればと思って実行したことですが、それを本校の生徒にも受け入れてもらえた共有感がうれしかったですね。

今年は帝塚山学院泉ケ丘中学校高等学校、明治学院中学校・明治学院東村山高等学校、東福岡自彊館中学校・東福岡高等学校の3校に、ICT活用教育を視察に来ていただきました。まだまだ本校の取り組みは十分ではありませんが、見ていただくことによりさらに研鑽に努めてまいりたいと思います。

いよいよ師走です。今年は例年より寒さが厳しいという気象予報も出ています。健康に留意されながら良いお年をお迎えられることをご祈念申し上げます。

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