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 新型コロナウイルスはいまだに終焉の兆しすらなく、むしろ蔓延の傾向にあります。本校においても、感染者、濃厚接触者の数も増加の傾向にあります。罹患してしまった生徒、ご家族の皆様、後遺症に苦しんでいる方々には、一日も早い回復をお祈りいたします。人類はその歴史において、様々なウイルスに打ち勝ってきました。この新型コロナウイルスに対しても、叡智を集めて克服する日が来ることを、心より願ってやみません。

 さて、この2学期には体育祭や学園祭などの行事を、数年ぶりに再会いたしました。皆さんの生き生きとした姿を見ることができ、大変嬉しく思っています。現在の自分は過去の行動の結果であると言われています。体育祭や学園祭で得た様々な力は、現在の自分に生かされているでしょうか。単に通過しただけでは意味が薄れてしまいます。自分を高めようという想いを持って、何事に対しても全力で取り組むことが重要です。皆さんの能力は、未来進行形で向上していきます。現在の自分の行動が、未来に反映されるということです。2学期の結果を真摯に受け止めて、さらなる向上を目指して行動していきましょう。

 日々の授業は学校生活の根幹です。1時間1時間を大切に取り組んでいくことが重要です。日本の教育と海外の教育を比較すると、リスペクトの精神が劣るように思われます。リスペクトとは、単なる尊敬ということではなく「尊重する、承認する」といった意味を含んでいます。一生懸命に努力する人を称え、認め、尊重するという精神です。スポーツの世界では、例え相手が弱くても、一生懸命に取り組んでいるのであれば、手を抜かず全力で勝負し、相手の健闘を称えるものです。これは、授業でも同様であると思います。一生懸命に努力し、発表する生徒に対して、傾聴し、認め、その意見を尊重する姿勢が大切です。その相手は、誰であっても変えてはいけません。先生、生徒同士、保護者等、様々な人間同士でリスペクトする環境を作ることが大切です。

 次に、感性を磨くことが重要です。相手の表情の変化、心の変化、状況の変化などに注意を凝らしていると、人が気付きにくいことにいち早く気づき、対処できる能力が養われます。授業やクラブ活動において、そのような感性を磨くことで、人間力、学力の向上に繋がるものと思います。学校生活の根幹である授業において、小さな発見、積み重ねを大事にしていくことが大切です。小さな積み重ねを疎かにして、大きなことを成し遂げることはできません。より一層高い目的意識をもって取り組んでほしいと願っています。

 様々な場面において、リスペクトの精神をもって、感性を高め、皆さんの未来が拓けていくように、3学期に向けて取り組んでいきましょう。

令和4年12月24日
校長 井上 実