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まずは、新型コロナウイルス感染症対策に積極的に協力していただき、ありがとうございました。
入口での検温、黙食、健康観察等、皆さんには大変苦労をおかけしましたが、一人一人がしっかりと感染対策に努めてくれたお陰で、2学期は感染者も出ず、学校行事やクラブ活動の制限も緩和できるようになってまいりました。
これこそが正に「一隅を照らす」ということであると思います。生徒の皆さんの意識の高さに、心より感謝いたします。

その様な状況の中で、今数々の功績を表彰いたしました。しかしながら、私は結果が全てであるとは思っていません。
運動部の皆さんが、日頃より厳しい練習を乗り越えて輝かしい結果を出すことは、大変価値あることであると思いますが、もっと大切なことはクラスの仲間が、学校の仲間たちが、本当にその結果を祝福しているかどうかということです。
それは、日頃より自分のクラスの仲間たちを大切にしているかどうかということに起因するものです。
勿論、その競技に対しては全力で取り組むでしょうが、授業や行事、友人関係において、その意味を理解し、他者を理解して「思いやり」の心を育んでいくことが、クラブ活動の本位です。学業やスポーツ等で輝かしい結果を残すことのできる人ほど、人間性を兼ね備え、周りから尊敬される人であるべきです。

3年生の皆さん、いよいよ受験本番となってきました。皆さんには色々な面で感慨深い思いがあります。
修学旅行が中止となった時に、各クラスの旅行委員と代替え案について話し合いました。各クラス、工夫を凝らして魅力溢れる計画を立案し提示してくれました。
残念ながら感染の蔓延により実現できませんでしたが、何度も悩み修正を加えて検討してくれた課程に、皆さんの成長を感じました。
また、今学期の学園祭は11月実施となり、受験の準備に大変な時期にもかかわらず、全クラスが積極的に参加してくれました。
さらには指定校推薦で決定した後、10名の生徒達が中学生の学力向上のために、ボランティアで学習メンターとして従事してくれています。
寒い中、職員室前の学習スペースで、毎日早朝より追
い込みに励んでいる生徒達もいます。
近年、一番入学者が多かった学年ではありますが、一
人一人が高い志をもった英才であると確信しています。是非とも全力で目標突破してください。心より応援いたします。

最後になりますが、世の中は知恵の時代から意思の時代へと変遷しているといわれています。情報が満ち溢れている現代において知恵のみをもって勝ち抜くことは難しいでしょう。幅広い知恵・知識の上に、成し遂げようとする心つまり意思をもって立ち向かっていか
なければならないという意味です。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」には明治時代の 3 人の若者がもっていた、新しいことに挑戦する心が描かれています。坂の上にある青い空、そこに浮かぶ白い雲を理想と見据えて、その雲に近づくために一歩一歩、歩んでいく姿は現代にも通ずるものがあるように思います。
そこで、最後に「青雲の志」という言葉を送り、終了式の講話といたします。

年末・年始、感染対策を継続し、始業式に元気な姿で再会しましょう。

令和3年12月24日
学校長 井上 実