校長ブログ

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今年度初めて、中学2年生・3年生を対象に、性教育講演会を実施しました。講師はさら助産院院長の直井亜紀先生。当日は全員に紙でできた小さなピンクのハートと米粒を小さなビニールの袋に入れて配布されました。直井先生が「命が始まった瞬間の大きさはどのくらいだと思う?」と聞かれて「米粒の大きさ」と答えてしまいますが、実はピンクのハートの真ん中に針の穴が開いていて、「これが最初の大きさ」と目安を示してくれました。また、直井先生の「私たちが生まれてきたとき、笑顔で喜んでくれた家族が絶対にいた」という言葉、出産の動画、なかなか子どもに恵まれなかった夫婦が子どもを授かったときの感想等々、生徒に与える影響は大きかったと思います。講演を聞いた生徒たちの感想が以下の通りです。

「とてもいい経験になった。親のすごさがわかった。反抗するのはあまりよくないと思った。気を付けたい。」、「自分の命などは小学校や保健の授業で学んでいたけど、それ以上の深い内容の話をしてもらい、改めて命を大切にしたいと思った。自分が生きるなかでいろいろな人と関わっていくのでその1人1人のことを大事にしたいと思った。そして自分を育ててくれた親に改めて感謝できた。」、「今までは生きていることは当たり前なんだと思っていたけれど、今日のいのちの授業を聞いて、お母さんが一生懸命に育ててくれているお陰でこうして元気よく生きてられるのだなと思った。与えてくれた命を精一杯大切にして、それをつなげていくという機会があるならば、その子を大切に、大切に育てて、命の大切さを教えていきたい。今日は命の尊さをよく知れた講演だった。」

生徒は改めて親への感謝の気持ちを持てたようです。また、他人とのかかわり方や自分の生き方を考え直している生徒も見受けられました。さらにこんな感想もありました。

「僕にはものすごい昔から母親がいません。顔、年齢、全てがわかりません。でも、僕がお腹にいる時にこういうことを言ってたんだな-というのが想像できたので良かったです。」直井先生は、「お母さんはきっとお腹の赤ちゃんに向かって『お母さんだよ。元気に生まれてきてね。たのしみにしてるよ。大好きだよ。』などと声掛けしていると思います。」と話されましたが、それが心に残ったのだと思います。さらには「昔はときどき死にたいと思ってしまうことがありましたが、今日のビデオを見てそういう考えをやめようと思いました。」

私はこれらの感想を読みながら涙があふれてきました。生徒たちは私の想像以上にいろいろなことを受け止めてくれています。