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明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

さて高校3年生の皆さん、2学期の終業式に後輩たちから声援を送りましたが、頑張れたでしょうか。
大学入試まで、まだ日にちがあります。センター入試まで、まだまだ努力できる時間があります。最後までいかんなく自分の力を高めていって挑戦してください。
私たちが全力で応援することに変わりありません。是非、頑張ってください。

今日は皆さんに、年の始めとしての私の思いを話させていただきます。
「パッション」という言葉があります。普通は「情熱」と訳されますが、ラテン語でいうと「困難」と訳される場合があるそうです。人生には、困難がつきものです。嫌なこと、煩わしいこと、いろいろなことを乗り越えた分だけ人間力が高まっていきます。日々安定して、楽しいことばかりが訪れてくるわけがありません。いくら勉強ができても、いくらスポーツが得意であっても、それをもっともっと高めていこうとする情熱がなければ、人間は成長しません。嫌だなあと、自分に訪れる困難から逃げるのではなくて、「よし来た!これでこれを乗り越えたら、一つ高みに行ける!」このように思っていただきたいのです。思い方一つで、感じ方一つで、その解釈が変わってきます。
今年も良い年であることを祈っていますが、当然、困難が訪れてきます。本気でそれにあたり、それを続けることで本腰が入り、そしていつしか本物になり、充実感を味わえる1年にしてもらいたいと思っています。
ある社会人野球選手選手からこういう話を聞いたことがあります。
「凡打を打ってしまった時、しめた!ゴロでよかった!と思って1塁に走ると、自ずと全力疾走になり、相手はその姿を見て暴投する。」
つまり、その結果に対して「しまった」と思うのではなく、「よし来た!」「よしやった!」と全力で次のステージに進めば、必ず道は開けてくるという話です。
そういう思いで自分にふりかかる困難を乗り越えることのできる人は、相手を思いやることもできると思います。相手に対して困難を与えないように努力することもできるのです。
一緒に乗り越えてあげようという思いもわいてくるのです。難しいことをいきなりやろうとするのではなくて、一つひとつのことに情熱を持って取り組み、困難を乗り越えていくことが、世のため人のためという志にもつながるのだと思います。
身近な人で言えばお父さんお母さん、特にお母さんに対してはいかがでしょう。
教育哲学者の森信三先生が、「自分の誕生日、これは母が一番苦しい思いをした日だ。祝うべき日ではないのだ。」と述べられています。
反抗期の人もいるでしょう。これは大事な時期です。うざいな、うるさいな、と思う人もいると思いますが、お父さんお母さんは皆さんの幸せな人生を望んでいます。これは絶対そうです。そのために頑張ってほしいという思いで、学校に送り込んでいるので、そこはわかっていただきたい。そういう親の思いを胸に抱きながら、「よし来た!」と困難に向かって乗り越えていってほしいと思っています。
年の始めにあたり、皆さんに、このような気持ちで過ごしてもらいたいと思っています。そして、皆さんの幸せな人生のために、私たち教職員はバックアップします。
これを継続し、本気で本腰を入れ本物になるように努力してまいりますので、皆さんも一人ひとり自分の思いをしっかりと立てて、本気で本腰で本物になるように頑張ってもらいたいと思います。

校長 井上 実